
「グリストラップ」とは?
グリストラップ(Grease Trap,略称:GT) とは、業務用厨房からの排水で油脂や食物残渣などが
ダイレクトに下水等へに流出することを防ぐことを目的とした装置で、環境負荷 の観点からも
正常に機能させることは非常に重要な役割を担っています。
第1槽(流入)
厨房排水に混ざっている食物残渣をブロック。
大きな残渣はバスケットで、細かいものは沈殿させ、流出を防止します。
第2槽(分離)
隔壁で区切られた中間層で、主に比重の軽い油脂水を分離し、さらに細かいスラッジ(汚泥)を分離します。
第3槽(流出)
隔壁で区切られた最終層で、スラッジと富士を十分に分離して、トラップ管から下水道などへ流出します。

環境保全から見たグリストラップの重要性
国内における合流式下水道の排水系統を見てみましょう。簡単な模式図を示していますが、近年の異常気象の影響によりグリストラップの適切なメンテナンスが求められています。
国内に設置されているグリストラップの数で考えると、下水処理場さらには水系への負担がきつくなるため、グリストラップの役割は、環境保全の観点からとても重要であると言えます。
その重要性から、グリストラップの設置は各自治体により事実上義務化されており、運用面においても罰則規定など定められているためグリストラップのメンテナンスには注意が必要です。
衛生面から見た営業リスク
グリストラップは、厨房における排水系統の心臓部で、廃食油、食物残渣などの終着駅です。そのため、厨房設備の中で最も不衛生な場所といっても過言ではないでしょう。
グリストラップの清掃を怠ると・・・
昨今では、SNSなどの影響により、グリストラップの清掃不良で生じる悪臭や害虫発生の問題が拡散し、店舗の評判が瞬時に損なわれるリスクが高まります。
起こってからでは遅い! 日常のメンテナンスが重要!
営業リスクを様々な角度から分析して、コスパの良いメンテナンスを考える必要があります。
過去の清掃不良の一例
下の写真は過去にあった清掃不良の一例です。
グリストラップ槽内で油脂が凝固し、排水機能不全に陥っています。排水管が閉塞すると、営業停止して高圧洗浄など緊急手当てしなければならないリスクもでてきます。また、廃油は強い酸性状態であるため、配管等の劣化にもつながり、配管破裂となると大規模な補修工事が必要となることも認識しておかなければなりません。
過去の被害例
- 大規模な排水管詰まり
ある飲食店街では、複数の店舗でグリストラップの定期的な清掃が怠られていました。その結果、共有の排水管内に大量の油脂が蓄積し、最終的には管が完全に詰まってしまいました。この事態により、店舗は一時的に営業を停止せざるを得なくなり、修理費用や営業損失による経済的な打撃を受けました。 - 悪臭による顧客クレーム
あるレストランでは、グリストラップの清掃が不十分だったため、厨房から不快な悪臭が発生し始めました。この悪臭が店内に充満し、顧客からのクレームが相次ぎました。結果として、レストランの評判が著しく低下し、顧客数の減少につながりました。 - 害虫発生による衛生問題
グリストラップの不適切な管理により、あるカフェではゴキブリやハエが発生し始めました。害虫の発生は衛生面での深刻な問題であり、食品安全のリスクも高まります。このカフェは衛生検査で問題が指摘され、一時的に営業停止となりました。
望ましいグリストラップの清掃頻度
グリストラップは、各自治体等の指導にもあるように定期的な清掃が必要不可欠です。また、グリストラップの清掃は構造や排水の原理、法律に関する理解が必要です。
グリストラップの清掃は、お店のキレイを守る中でも特に重要な作業ですが、正直言って大変です。
ニオイ、油、腐敗物、害虫などとの戦いです。専用機器や道具、材料を取りそろえた百戦錬磨のエコサポスタッフでさえ、心が折れそうになることもあります。ましてや、不慣れなお客様が、グリストラップを抑え込むのは一苦労をはるかに超越することと思います。
そのため、グリストラップの清掃は専門業者に委託することをお勧めします。
専門業者に清掃委託するメリット
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